公益財団法人結核予防会 様は、昭和14年に内閣総理大臣に賜った皇后陛下(香淳皇后)の令旨を奉戴し、内閣決定により設立された公益法人です。総裁秋篠宮皇嗣妃紀子殿下のもと、結核(Tuberculosis)を中心に、その他の呼吸器疾患の予防事業、調査研究及び国際協力等を行っています。
結核研究所は、公益財団法人結核予防会の1事業所として、研究・研修・国際協力の事業を担っています。

服薬支援Webアプリ「飲みきるミカタ」再構築の課題
本システムは医療情報を扱うサービスとして、利用者が安心して継続利用できるセキュリティと運用体制が求められました。 さらに、再構築にあたっては医療情報およびクラウドシステムに関する各種ガイドライン(厚生労働省・経済産業省)への準拠が必要になるとの認識があり、最低限のシステム対応としてMFA、多世代バックアップ、アクセスログの集約、ログ監視といった要件を整理する必要がありました。
加えて、今後の運用を見据えると、現行システムには存在しない管理者向けのユーザ管理・権限管理・マスタ管理や、Excelファイル(.xlsx)/CSVファイルのデータエクスポート/インポート機能を整備する必要がありました。
解決策
医療情報を扱う前提のもと、ガイドラインに沿って認証・監査・バックアップなどの運用要件を整理し、安全性と継続的な運用を両立できる形に整備しました。
その上で、患者・保健所・管理者それぞれの利用シーンを分離し、管理者側ではユーザ管理・権限管理・マスタ管理に加えて、Excelファイル/CSVファイルのデータエクスポート/インポートを可能にすることで、運用統制と保守性を高めました。
また、コミュニケーション機能として、15言語の翻訳に対応したチャットに加え、写真・動画の送受信にも対応しました。
これにより、文章だけでは伝わりにくい状況も共有でき、支援の現場で必要な情報共有の幅が広がりました。
Reservoir Way
プロジェクトの推進は、「Reservoir Way」により実施しました。
「Reservoir Way」は、Reservoirメンバーが数十のプロジェクト経験を通して培ったノウハウを、開発フレームワークとして体系化したハイブリッドアジャイル型の開発手法です。
本物に近いプロトタイプを使い、機能単位で「要件定義・設計・開発・単体テスト」を反復し、後工程の認識齟齬による手戻りを抑制。開発中も本番に近い環境で随時フィードバックを受け、打合せ外でもコミュニケーションしながら進行、運用フェーズまで見据えた品質を確保しました。

主な機能
今回、構築したシステムの主要機能は次の3つです。
1. 患者向け機能
・ 支援者連携(保健所メール登録でデータ共有)
・ 服薬カレンダー、記録入力、治療薬設定、アラート(メール通知)
・ チャット(Google翻訳で15言語)、アカウント削除
・ チャット内の写真・動画埋め込み
2. 保健所向け機能機能
・ 患者登録管理、カレンダー閲覧、チャット(15言語)、記録代理入力、アカウント設定
・ 服薬記録・交流欄のExcelファイル出力
・ 服薬チェック日通知
3. 管理者向け機能
・ ユーザ管理、権限管理、マスタ管理
・ データのExcelファイル/CSVファイルのエクスポート/インポート
導入効果
・ 患者・保健所間のチャットは必要に応じてチャット内で写真や動画をアップロードしてプレビュー/再生できるようにすることで、文章だけでは伝わりにくい状況共有も可能になりました。
・ 服薬の「飲んだ/飲まなかった」の判定ロジックを見直すことで集計の精度が向上しました。
・ 管理者機能(権限・マスタ・データのエクスポート・インポート)を追加し、運用の継続性を確保しました。
・ 通知・翻訳・認証・ログ監視などを外部サービス連携で実装し、運用要件(ガイドライン対応含む)に備えた土台を整備できました。
レザボア・コンサルティングを選んだ理由
結核研究所様における別システムでの開発実績があり、短納期でも品質を担保できる体制が評価されました。また、
「飲みきるミカタ」の案件組成段階からコンサルティングとして課題整理や要件の具体化を支援いただき、実現に向けた設計・開発まで一貫して伴走できる点も選定理由となりました。
(公益財団法人結核予防会 審議役 兼 情報システム課長 吉田 達也氏)
担当者からコメント
要件がまだ曖昧な段階でも、代替案を含めて分かりやすい進め方や対応方法を提示していただけたのが助かりました。
実際に動くイメージを確認しながら段階的に進められたので、認識のズレや手戻りの不安が少なく、安心して任せることができました。今後の機能追加や改善についても、引き続き伴走いただけることを期待しています。
(公益財団法人結核予防会 結核研究所 対策支援部 保健看護学科 科長 座間 智子氏)

左から 株式会社レザボア・コンサルティング 小川雅紀、公益財団法人結核予防会 結核研究所 対策支援部 保健看護学科 科長 座間智子氏、公益財団法人結核予防会 審議役 吉田達也氏、株式会社レザボア・コンサルティング 中西稔、河本英悟
本事例の資料について
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